SpecialMessage
2019年12月29日24:00(12月30日00:00)よりニコニコ生放送で行われる「ニコ生冬ホラー『心霊玉手匣』一挙上映」に合わせ、12月14日に開催された「怒濤の510分 生オーディオコメンタリー 心霊玉手匣 一挙上映」特製リーフレット用に監督やキャストからいただいたメッセージを毎日公開しております。
上園貴弘 / 上園貴弘 役
心霊玉手匣が出来るまでのお話になりますが、岩澤監督とは偶然の出会いからでした。ある監督のワークショップを受けるはずが、その監督が辞めるとなって交代の監督が岩澤さんだったわけです。その頃はほん呪55が話題になってた時期のような……その偶然とも言える出会いから1年くらいかなぁ飲みに誘ってもらって居酒屋で「実は作品を作るから出ない?」って言われたのが僕の記憶です。この記憶はほぼ合ってるはず笑
その後監督に唐澤を紹介すると岩澤監督のイメージにとてもハマったようで決定。ほぼチーム玉手匣になりました。後日出演者オーディションを開催。選ぶのは岩澤監督、上園、助監督の向。唐澤は受付(ちょっと態度大きめ笑)20人くらいお会いしたのかなぁ……色々と役は決まっていくもののヒロインは決まらずこの中から選ぶか、なんて空気もありましたね。あと1人遅れてくるから待ってみよう、この場所は片付けして出なきゃいけない、1Fロビーで待たしてもらおうとなり時間を過ごしていると「遅くなってすみません、オーディションに来ました新平真里亜です。宜しくお願いします」とその場に素朴で透明感のある子が現れました。岩澤監督はいつものような笑顔になりその場でヒロインが決まったみたいです笑
今回は皆様にチーム玉手匣が出来るまでを知って頂きたく書かせて頂きました。
唐澤一路 / 唐澤一路 役
本日は、お越し頂き誠にありがとうございました。
心霊玉手匣において「唐澤」役を演じさせて頂いた唐澤です。
僕がホラー業界に係わらせて頂くきっかけになったのがこの「心霊玉手匣」でした。
撮影の思い出として、一番印象に残っているのは両角とのカラオケでのデートシーンです。
これは困った……
両角役を演じる新平さんと何を話したらいいんだ?
何の話なら通じるんだ?
アニメのことなら通じるか?
……と、毎年新しいシリーズに代わる日曜の朝やっているアニメの話をしてみたり。
そっとアニメの曲を何曲か入れてみたり。
で、なんだかんだでたどり着いたのがあの曲でした。
わかる人はすぐにわかると思いますが日曜の朝つながりですね!
曲の最後に「あの歌詞」も入ってると思いますので皆さんもカラオケ店でぜひシャウトを。
改めて「心霊玉手匣」一作目をご覧ください!
「おじいちゃんが突然に!」
そうだ、この言葉も思い出した!
撮影は深夜に及ぶので何故かみんなおかしなテンションになっていくのですね。
休憩中、共演者達と「次はどんなタイトルのドラマが始まるだろうか?」
という会話になった時、昔やっていたトレンディードラマのタイトルをもじって「おじいちゃんが突然に!」と言ったところ……
くすくす……
何故かこれが、みんなのツボに入り……
くすくすくす……
笑いが止まらない事態に……
深夜のテンションだから起こった現象です。
ただ、コンステレーション出演者の中にはこの時のことを思い出しまたすぐに笑い出してしまう人がいるかもしれないので、絶対に「おじいちゃんが突然に!」と、ささやかないように!
いいね。約束だよ!
絶対に「おじいちゃんが突然に!」と言って笑顔の写真撮ったりしちゃだめだ!
くすくすくす……
最後に、心霊玉手匣という作品を応援してくださる全てのみなさん、僕がホラー業界に係わるきっかけを作って下さった岩澤宏樹監督、一作目から共演させて頂いた上園さん、新平さん、心霊玉手匣の上映会を企画して下さったジェイドボックスの皆さん、改めてありがとうございました。
荒木祥吾 / 土保弘人 役
本日はお忙しいなか、心霊玉手匣のイベントにお越しいただき誠にありがとうございます。
みなさま、岩澤監督の心霊ワールドはいかがだったでしょうか?
心霊玉手匣2に、土保弘人役で出演している荒木祥吾と申します。
僕がこの作品に関わったのはもう数年前のことなのですがこの役に関しては今でも鮮明に覚えています(笑)
当時役が決まり台本をいただいた時に、この土保という役があまりにぶっ飛んでて今まで演じた事がないキャラクターだったので、最初頭を抱えたのを今でも覚えています。だって自称超能力者で神だの宇宙だの言ってるやつでしかもアドリブが結構多くて自分に全くそちらの知識がなかったので、どうこの役を作り上げようかかなり迷いました(笑)
なので台本をいただいてからはずっと頭の中で土保がはなれず、撮影前にプライベートでも霊能系のYouTube見まくって参考にしたりまあ読んでも意味さっぱりわけわかりませんでしたが地球理論の文献読んだり、普段の生活の中の行動すべてに対していちいち輪廻転生に繋げたり、道歩いてる時ぶつぶつつぶやいたりして、当時たぶんヤバイやつでした(笑)
実際の撮影もなかなか大変でした。深夜の山奥にテントはりながらの撮影や、会話のシーンなど何度もテイクを重ね、この作品は本当にみんなで作り上げた僕にとって忘れられない作品で、思い入れのある作品です。そして何より監督や土保、この作品を通して自分自身成長させてもらった作品だと思っております。そんな作品を本日みなさんに見ていただけて、本当に嬉しく思っておりますし、感謝の気持ちでいっぱいです。
わたくし自身、現在は役者から離れた生活をしておりますが、その中でも何度か監督さんにお声をかけていただき、このご縁に本当に感謝しております。色んな感想が渦巻く作品ばかりで感情が追いつかないかもしれませんが、本日は岩澤ワールドをめいっぱい堪能していただければと思います。
大井理弘 / 金田勇生 役
心霊玉手匣は僕にとってとても印象深い作品です。
それは、他の作品とは作風や撮影の仕方などが全然違うからです。
僕が初めて登場させていただいた3では、おおまかな流れはあるものの、動きも台詞もほとんどアドリブというシーンがたくさんあります。
それは岩澤監督の、「なるべく自然に自然に」、というのをベースに、僕と岡崎役の福田君、そして岩澤監督がその現場現場の雰囲気などで思い付いたこと、良いと思ったことをどんどんやったからです。
だいぶ好き勝手やらせていただきました。勢いだけでやったとこも多々あります。それは3を観てくださった方なら思い当たるとこがあるのではと思います。
そんな撮影をしている作品はあまりないのではないでしょうか。とても楽しく撮影させていただきました。
しかし、「好きにやっていいよ」というのは楽しい反面大変でもあります。
心霊玉手匣には、シリーズを通して繋がっている芯の部分があるからです。それは守らなければいけません。
そんなこんなで出来上がったのが心霊玉手匣3です。1、2とはだいぶテイストが変わったと思います。3に関しては賛否両論あると思います。
しかしその代わり、他にはちょっと類をみない作品になっていると思っています。それは心霊玉手匣シリーズ全てですが。
僕は心霊玉手匣という作品に出会えて本当によかったです。
僕同様に、心霊玉手匣という作品に出会ってくださった皆様が、心霊玉手匣を観て、どんことでも、どんな些細なことでもいいので、何かを感じていただければ幸いです。
ボ
ン
ボン / 音楽
高校時代の友人である岩澤監督と札幌のコンビニエンスストアで偶然の再会を果たして以来、まさか20年近くも作品に関わらせてもらえる事になるとは夢にも思いませんでした。非常に有り難い事です。
その中でも心霊玉手匣は特に思い入れのある作品です。
せっかくこのような機会を頂きましたので、心霊玉手匣の中で個人的に思い入れのある曲best3を紹介させてください。
3.Theme of okazaki(岡崎律のテーマ)
岡崎が出てくる時に流れる曲です。プライベートの多忙とスランプでとにかく難産でした。
今でもこの曲を聴くと何故か照れくさい気持ちになります。
ちなみにconstellationで岡崎が登場する時に流れるこの曲は、玉手匣3の時とドラムの音が違っているので気が向いた方は是非チェックしてみてください。
2.Love Letter
constellationのEDタイトルの曲です。曲名は某映画から来ているとかいないとか。
曲の作り始めの時はもっと盛り上がる感じで作ってたのですが、静かな方が合うとの事で方向転換しましたが、結果的に納得のいくものが出来たと思っています。
1.Requiem
玉手匣4のEDタイトルの曲です。映像とのシンクロ具合もお気に入りです。
自分の中で勝手に「生、死、宇宙」をイメージしながら作りました。
今回のイベントは都合により参加できずに大変残念ですが私の分まで存分に楽しんで頂けたらと思います。
中山祐太 / 貫井賢一 役
『心霊玉手匣』がどんな作品かと人に問われると答えるのがとても難しい。
ホラー・SF・エンターテイメントと、観る人によってここまで感じ方が変わる映画も珍しいかと思います。
敢えて付けるとしたら【岩澤宏樹映画】というジャンルとでも言うのでしょうか。
既存のジャンルの垣根を越えていく、何か底知れない熱量がこの心霊玉手匣シリーズにはあるように感じています。
巧みに計算された緻密なプロットと、岩澤監督始めスタッフ・キャスト・関わった全ての人たちの『心霊玉手匣』への熱い想いが、この作品を何か得体の知れないもの足らしめる熱量として表れているのかもしれません。
自分自身そういった熱に惹き寄せられ、何回も観返している程本当に大好きなシリーズです。
この映画に関われたことを心から幸せに思います。
山本真 / 興梠秀雄 役
日頃から心霊玉手匣をご愛顧頂いてる皆様、「constellation 」にて興梠秀雄役をやらせて頂きました山本真と申します。この度は心霊玉手匣イベント、私は参加出来ませんが、皆様にはお腹いっぱい満喫して頂けたらと思います。
心霊玉手匣の思い出……私は比較的、撮影で大きな怪我をする事が多いのですが、ここでもその瞬間は訪れました。それもテストの段階で……昔からテストは苦手だったのですが……。
木刀振れない位、「あ〜、また折れたかな〜」てな感じですっ転びました。
だからテストは好きじゃないんだよ(笑)
劇中、自身の不甲斐なさを発散するかの如くシャウトしてますので、余裕があったらその瞬間を探してみて下さい。
心霊玉手匣に関わらせて頂き、ホラーファンの方々の熱さを体感することが出来ました。
ホント、作り手は寿命を縮めて創作してます(それはホラーに限りませんが……)。改めてそれを感じる現場でした。
作品のファンの皆様には、これからも心霊玉手匣を人生の一部として大切にして頂けたら嬉しいです。そして、今後もジャパニーズホラーの作り手が世界に羽ばたいていく事を祈っております。
本日はご来場、ご視聴頂きありがとうございました。またどこかの作品でお会いしましょう。
……追伸
骨は折れてませんでした。たいした事ありませんでした……。
岩澤宏樹 / 監督・脚本
今回、出演者・スタッフに寄稿をお願いしたところ、想像以上に盛り盛りな内容になってしまい、紙面が活字で埋まってしまいました。結果、僕の文章もこのオモテ面に書くしかない、という状況です。とはいえ、それだけ様々な思いに満ちた作品とも言えるのかもしれません。
足かけ五年――五本のオリジナル作品と二本のスピンオフを産むことができました。玉手匣4まで作った後、思ったほど売り上げが伸びず、作品を出せない日々が二年ほど続きました。会社と掛け合い、また、いくつかの制作会社にも制作の打診をお願いしました。しかし結果として、期待する答えは得られず、考え抜いた末に、自己出資で、あえて全てを完結させるためにもう一本撮ろうと決めた次第です。それが「心霊玉手匣constellation」でした。
なんだかんだとそれに前後して二本のスピンオフ「WONDER TRIP LOVER」と「Get Back」を撮りましたが、それらを含めて「constellation(星座/布置)」であり、「心霊玉手匣」であると思います。
ところで「WONDER TRIP LOVER」は岡田有希子さんの曲名から取らせていただきました。とても素敵な曲であり、タイトルだな、と前々から思っていて、作品内容を考えた時、このタイトルしかないと即決しました。同時に、僕にとって彼女の最期は、当時幼いながらも非常に衝撃的なものであり、どこかで蘇らせたい、という思いが強くあったわけです。
また、もう一本のスピンオフである「Get Back」は言わずもがなビートルズの楽曲から拝借しました。知っている方も多いと思いますが、当時ビートルズは解散寸前にあり、気持ちが離れつつあるジョンに向けて、ポールが書いたとも言われています。日本語に訳すと「戻ってこい」みたいな意味かと。
当時の僕は、出演者の方々とゴタゴタした状態にあり、どうなるか分からない状況の中でこの作品を撮っていたことを思い出します。作品中の土保の思いや、僕自身の願いを込めて、このタイトルとさせていただきました。
音楽映画を作る、というのはなかなかの至難で、不安も多かったのですが、曲を作り、出演もしてくれた※-come-のメンバーや、エンジニアである三浦さんの後押しもあり、どうにか作ることができました。ありがとうございます。
最後に、僕はこの五年間、いつも思っていました。上園くんや唐澤くん、新平さんを、この作品に引き入れてしまったことが本当によかったのか。もしかしたら、もっと他の人生があったのではないか。ホラーというのは色がつきやすい性質があるので、それが彼らにとって何らかの弊害になりはしないか、と思っていたのです。特にホラーの中でも、心霊やPOVはそういう傾向が強い方だと思います。
正直に言うと、その不安は今も拭えません。だからこそ、より市民権を得られるように、これからも尽力していきたいと思います。そしてチーム玉手匣や出演者やスタッフが誇りに思えるような作品を作っていけたら、と思っています。
今日、ここにいる人も、いない人も、玉手匣に関わってくれた皆に感謝します。この作品を見てくれた皆に感謝します。
Good Luck!!
新平真里亜 / 両角奈緒(小笠原まりあ)・小笠原奈緒 役
心霊玉手匣の思い出を考えた時、最初に思い浮かんだのはオーディションの日でした。確かあの日は、三重県での中学の卒業式を終えた頃。私は、オーディションのために東京に向かったものの大幅に遅れてしまい「あ、これはもう落ちたな。終わったー」と思いながら走って会場に向かったことを今でも覚えています。面接室に入り、私はそこで岩澤監督、上園さんと初めて対面しました。オーディション中も、渡された台本に書いてある知らない言葉(心霊用語)や漢字が読めなくて焦りました……。そして、オーディションが終わり、待合室みたいなところで初めて唐澤さんと会いました。(ソワソワして目もあまり合わせてくれず、少し早口な人だな、緊張してるのかなと思いましたが、後に素だった事が分かりました。笑)とにかく、終始焦りと不思議な感覚があり、落ちたと思っていたオーディションでした。だから、受かったと連絡が来た時はびっくりしました。
私の心霊玉手匣、両角奈緒としての日々はそこから始まりました。心霊玉手匣は、両角奈緒として高校入学から卒業にかけて作品に携わったこともあり、私自身の成長の場であり、かけがえのない青春でした。心霊玉手匣を愛してくれる、応援してくれる暖かいファンの皆さんが居たからこそ、作品自体も沢山成長出来たと思いますし、私もより長く両角奈緒として存在することができました。
岩澤監督、共演者の皆様、ファンの皆様には沢山のことを教えて頂き、沢山の愛を頂きました。心から感謝しております。
本日は、イベントに参加して頂き、誠にありがとうございます。こういった機会はもう無いかもしれないので、是非、最後まで楽しんで下さい! 上映開始まで、寝て待て!